ぽろぽろこぼれる

888企劃主宰・馬原颯貴からぽろぽろこぼれる言葉を記録する。

稽古の仕方。

 

配役シャッフル。

 

888企劃の現場ではたまに行われる稽古。

 

僕の演出は、初めは「音」から入る。

 

役者が無意識に発している音を精査して、正す。正しい音があるわけではなく、僕が伝えたい音を出してもらう。その音を出すための状況を構成する。

 

その次は行動。その音に至る行動、また各登場人物が取るべき行動を精査して、その行動を起こすための状況を構成する。

 

そうすると、だいたいそこそこ面白い舞台が出来上がる。

 

昨日の通し稽古では、その段階に至ることができた。順調である。

 

そうすると何が起こるかと言うと、役者が慣れる。

 

その音、行動をすることに慣れる。

 

しかし舞台は撮り直しの効く映画ではないしアニメでもない。

 

その場その場で、起きる状況、行動は微妙に違う。違っていいと思う。

 

そんな、慣れてしまった役者のための、配役シャッフル。

 

自分じゃない役者が、自分のやる役を演じる。それを見る。

 

見るのも稽古なのだ。これは当然。

 

すると、今までやっていないことが同じセリフで繰り広げられる。

 

特に今回は三組に分けて稽古をしているので、互いが互いの稽古を見ていない。

 

本役の芝居をなぞるわけでもなく、新鮮な演技が繰り広げられる。

 

当然それはダメ出しを通っていない芝居なので、僕が稽古で積み重ねたものではない。

 

が、だからといって必ずしもやってはいけない芝居というわけではない。

 

その可能性を目の当たりにする。

 

新鮮な芝居は、役者にとって重要な栄養源だ。

 

きっと大きな成長の糧になるだろう。

 

 

 

そんな稽古をしていた、今日。

 

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ではまたあした。

 

本日の宣伝

 

888企劃プロデュース公演vol.3

「生きてるものはいないのか」

脚本・前田司郎

演出・馬原颯貴

11月25日〜29日

アトリエファンファーレ東新宿にて


来場予約(馬原扱い)

https://torioki.confetti-web.com/form/1243/990


配信予約

土曜日https://tiget.net/events/106605

日曜日https://tiget.net/events/106636